1892年の論文において数学者ポアンカレ(H.Poincare)がカオス現象に最初に気付いたといわれています。しかしその軌道があまりにも複雑であった為に、当時はカオスの実像に迫ることは出来ませんでした。 1961年、気象学者のローレンツ(E.Lorenz)は、ある気象モデルをコンピュータで走らせることでカオスの性質の 一つである初期値鋭敏性(バタフライ効果)に気が付きました。
その後1975年、ヨーク(J.A.Yorke)が一変数 の写像系に起きる非周期運動の現象に対し、それをカオス(chaos)と呼んで以来この言葉が科学の世界で一躍脚光を浴びるようになったのです。
その後1975年、ヨーク(J.A.Yorke)が一変数 の写像系に起きる非周期運動の現象に対し、それをカオス(chaos)と呼んで以来この言葉が科学の世界で一躍脚光を浴びるようになったのです。
最近のカオス研究者の間では自然界は、すべてカオスから成り立っているのではないかと考えられています。 しかし、誰もが納得できるようなカオスの数学的定義は、現時点ではまだ出来ていないのが現状です。 「カオスとは、あるシステム(系)が確固たる規則(決定論的法則) に従って変化しているにもかかわらず、非常に複雑で不規則かつ不安定にふるまい、遠い将来における状態がまったく 予測できない事象のこと」と言えます。
カオスとは、決定論に従うシステムでありながら、決まりきった単純なふるまいではなく、きわめて複雑で、不規則 かつ不安定なふるまいを示し、例え、初期値を決めても、その初期値が無限の精度をもたない限り、遠い将来の状態 はまったく予測できない現象(初期値鋭敏性)のことです。しかし、カオスは非常に複雑な現象をある簡単な法則か ら導き出すことが出来るため、いろいろな分野で応用されています。
カオス分析とは、自然界の事象からカオス性を抽出し、その変動を生み出す規則を探し出し、それを分析することに よって状態の把握や、予測に利用しようというものです。
カオス分析とは、自然界の事象からカオス性を抽出し、その変動を生み出す規則を探し出し、それを分析することに よって状態の把握や、予測に利用しようというものです。
一般に、時系列データを分析する方法としては、周波数スペクトル分析などがありますが、周波数スペクトルの分布 だけからでは、特定の周波数を持たないデータは、すべて、ノイズであると判断され、分析の対象になりませんでした。
しかし、近年では、それらのノイズと思われていたデータの中にも、規則性を有するもの、すなわち、カオスの存在 が知られるようになり、事象がカオスであるか否かを判断するための分析が行われるようになりました。複雑系シミ ュレーションシステム‐カオス解析プログラムでは以下についての解析が行えます。
しかし、近年では、それらのノイズと思われていたデータの中にも、規則性を有するもの、すなわち、カオスの存在 が知られるようになり、事象がカオスであるか否かを判断するための分析が行われるようになりました。複雑系シミ ュレーションシステム‐カオス解析プログラムでは以下についての解析が行えます。
また、カオスは簡単な法則により複雑な現象がつくりだせるため、実際に解析データを生成し、 カオス解析を行うことができます。