Q.1 |
カオス解析プログラムの第1リアプノフ指数のパラメータについて |
A |
発展時間とは、計算を行なう際に何点ずつ飛ばして計算するかというもので、デフォルトの10という数字は、10点ずつとばして計算するという意味です。発展時間を小さくするほど計算の精度は良くなりますが、計算時間は長くなります。 |
Q.2 |
カオス解析プログラムの埋め込み遅延時間の決め方 |
A |
合原先生の「カオスセミナー」という本には次のように書いてあります。「遅れ時間は用いる時系列の自己相関係数や、相互情報量を目安とするのが一般的である。すなわち、自己相関係数が最初にゼロクロスする時間(ゼロクロスしない場合には最初に極小値をとる時刻)や相互情報量が最初に極小値をとる時刻を遅れ時間とするのである。これらはベクトルの要素間の相関をできるだけ小さくし、要素間の相関をできるだけ小さくし、要素間にできるだけ情報量を残さないようにしていることに相当する。」 |
Q.3 |
カオス解析プログラムの超球サイズについて |
A |
超球サイズとは、リアプノフ指数の計算の際、仮想的に考える球の大きさのことで、アトラクター全体の直径に対する超球の直径の比で表されます。 |
Q.4 |
カオス解析プログラムの「近傍点数」について |
A |
「近傍点数」はリアプノフスペクトルを計算する際に、超球の中に入るアトラクタの点を探す際の上限数です。通常デフォルト値の20から変更する必要はないと思います。 |
Q.5 |
カオス解析プログラムの相関次元について |
A |
カオス力学入門( G.L.ベイガーJ.P.ゴラブ著/松下貢 訳)啓学出版からの抜粋より説明させていただきます。第 5章に「カオスアトラクターの特徴づけ」という章があるのですが、その中のP125に、次のような記述があります。「相関次元の曲線は半径Rの大きい値および小さい値に対して直線から外れる。その理由は次のようである。Rが位相空間のサイズそのものに近づくと、すべての点が1つの円に含まれるようになるためにC(R)は1に頭打ちになる。他方、Rがデータ点間の平均距離よりも小さくなると、各円内には中心にある1点だけが含まれるようになって、C(R)は 1/(N^2)で底をつき横ばいになる。」 ゆえに、相関次元の計算では、曲線の右上と左下の変局した部分を除いた中央部分の直線に近いと思われる部分を選択して下さい。 |
Q.6 |
DFA解析プログラムについて |
A |
横軸のlog(n)のnは、等間隔のボックスのサイズですので、nが大きいほど、長い時間で区切ることになりますので、右側がlong-term、左側がshort-termということになります。 |
Q.7 |
BACS、RealCast、カオス解析プログラムのアトラクターについて |
A |
“Tsuda I , Tahara T & Iwanaga H (1992) “Chaotic pulsation in human capillary vessels and its dependence on mental and physical conditions,” Int. J. Bifurcation and Chaos 2(2),313-324の論文は、弊社研究員と、津田先生、田原先生が共同で発表した、脈波のカオス研究の最初の論文ですが、P315に脈波のアトラクター表示の図、P316の式(1)に4次元から3次元への投影式について説明してあります。 |